山中温泉の散策

さて翌朝は朝風呂を浴び、朝食をいただき、山中温泉の散策に。ここは町の中に漆塗りやガラス細工、轆轤細工、そして九谷焼などの工芸品を扱う店も多く、また歴史のある建物もあります。川沿いには遊歩道もありちょっとしたハイキング気分も味わえます。この朝はまだ小雨が降っていましたから遊歩道はあきらめ、宿の傘を借りて散歩と、周遊バスを利用します。

山中温泉の周遊バスがこれまたアイデア物。一日乗車券を宿でもらって乗り込んだのですが、谷に沿って細長い山中温泉を約30分おきにぐるぐる回っています。ガイドさんは宿の女将さんなどが交代で務めています。適当なところで降りて30分経てば次のバスに乗れる、という寸法です。

バスが行く一番奥には菅原神社のお社があり、ここには樹齢2300年と言われる大きな杉があります。山中温泉は非常に湿った気候ですから屋久島のように杉には好都合なのでしょう。確かに根回り十数メートルの大杉はとても立派でした。この神社の前ではバスは10分間停車してくれます。杉を見て、さらに向かい側にある茶屋で名物の草だんごを買える、という寸法です。

草だんごをおやつ用に買いこんで再度バスに乗り、こおろぎ橋で下車。こおろぎ橋は木で作られた小さな橋ですが、車両も通れます。その両側の渓谷は鶴仙渓といい、なかなか美しい景観です。ちなみに谷沿いの遊歩道はここからスタートしているのですが、やはり雨の日に子連れで行くのはちょっと大変そうでした。

橋を見てから町を散策し、土産物屋を冷やかしながら宿に戻ります。途中には片岡鶴太郎さんのギャラリーなどもあります。でも子どもが退屈するだろうからとここはパス。そう言っておきながらきき酒ができる酒屋さん(「獅子の里」という地酒を造っている松浦酒造)にはしっかり立ち寄るのですから大人は身勝手なもの。

昼過ぎに宿を出てあやとりはしという勅使河原宏氏が設計したS字型の面白い鉄製の橋を見学してから山中温泉をたち、東尋坊へと向かいます。今回の旅行では一乗谷の朝倉遺跡などにも立ち寄りたかったのですが、天気が悪かったのであきらめて、温泉以外は東尋坊だけに絞りました。